日本ソノケミストリー学会(旧称:ソノケミストリー研究会)
2024年5月8日に開催されました理事会において本会の会長を拝命しました。興津健二副会長・大川浩一副会長並びに各担当理事諸氏とともに本会の運営に当たる所存です。諸先輩方がこれまで築き上げられた土台を基に本学会の発展に尽力します。ここで本学会の活動を紹介します。 日本ソノケミストリー学会は1992年に発足しました。本学会の最も大きな活動は、毎年秋に主催する「ソノケミストリー討論会」であり、コロナ禍でも中止することなく実施され、2024年(第33回)は10月18-19日に信州大学長野キャンパスと善光寺本坊大勧進(実行委員長 酒井俊郎 教授)で開催されます。また、2025年12月3-5日には第6回のアジア・オセアニア地域会議(Asia-Oceania Sonochemical Society Conference、 AOSS)がShimadzu Tokyo Innovation Plaza (川崎、実行委員長 小林大祐 教授)で開催されます。AOSSは2011年に名古屋大学で開催されたThe International Workshop on Advanced SonochemistryのMeetingで立案され誕生し、日本で開催されるのは初めてです。是非、ご参加ください。 討論会に加えて、会員には学会誌とニュースレターをそれぞれ年2回、発行しています。2022年8月から学会発足30周年行事の一環として、学会誌にて掲載された計27編の総説を一冊の本にまとめて学会HPより電子本「持続型社会のためのソノケミストリー」(196ページ)として、会員に無料配信しています。また、これまでの「ソノケミストリー討論会」の講演論文集の一部は、 J-STAGEから閲覧できます。2024年度中に閲覧できる講演論文集をさらに充実させます。他学会との連携では、超音波エレクトロニクスの基礎と応用に関するシンポジウム(The Symposium on UltraSonic Electronics)、化学工学会反応工学部会ソノプロセス分科会、ファインバブル学会連合、日本セラミックス協会マテリアル・ファブリケーション・デザイン研究会などとも毎年、共催でイベントを実施しております。他学会との連携もさらに強くしたいと考えています。 このような活動を通じて、会員の方々のソノケミストリーやソノプロセスに関連する研究成果などを世界に発信することにより、学問の発展や産業での活用を進めたいと思います。同時に若手研究者、学生諸君が活発に、自由に意見を交わせる学会運営を心がける所存です。会員が少しでも増加するような色々な方策について、皆様とともに継続的に議論したいと思います。 本学会の利点は、様々な分野を背景とした研究者・技術者が「超音波」というキーワードでコンパクトに集結している点であり、良い意味で仲間意識が高いことであると感じています。今後は異分野交流をさらに推進するとともに、産官学連携による共同研究や補助金の獲得などにつなげていただけるようなイベントや活動についても、会員の皆様とともに考えたいと存じます。 前会長の榎本尚也教授におかれましては、コロナ禍で活動が制限されているときにも強いリーダシップを発揮していただき、学会活動を進めていただきました。心から御礼申し上げます。会員の皆様におかれましては、ソノケミストリー学会の活動に引き続きご協力を賜りますようお願い申し上げます。 2024年6月 |
  | 日本ソノケミストリー学会会長 安田 啓司 |
日本ソノケミストリー学会会長
安田 啓司
(名古屋大学大学院工学研究科化学システム工学専攻)